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ここに要注意!フリーランスにWeb制作を依頼する際に気を付けるところ3選

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Web制作会社にお見積もり出してもらうと、ホームページの制作に100万円近くかかると言われることも少なくありません。これが、もし同じ内容をフリーランスへ依頼し、その半額以下の数10万円程度で制作可能と言われたら、「これはお得」と思わず感じずにはいられないはずです。また、これらを比較し「Web制作会社の価格が異常」に高い、と感じてしまうこともあるかもしれません。しかし、多くのWeb制作会社でのお見積もりは、工数に対しそれ相応の費用をしっかりと提示している可能性が高く、むしろフリーランスのほうが「制作実績を作りたい」などの理由で、本来の相場感よりかなり安めにお見積もりをしているのではないかと考えられます。

フリーランスの費用は制作会社に比べて安い

もちろん、実績作りの理由で価格を下げることが必ずしも悪ではありません。技術力をしっかりと有し、また、的確な提案やディレクションが可能でありながらも、個人としての実績作りのために価格を低く設定しているのであれば、お客様にとってそれは確かにお得なサービスかもしれません。しかし、サービスや制作物の質を落として価格を安くしている場合には注意が必要と言えます。単に技術力が足りない場合や、学習も兼ねているためだったり、あるいは、ディレクションや進捗管理、コミュニケーションコストを抑え、ただ作ることのみに専念しているからだったりと、様々な理由が考えられますが、いずれにせよ、それでは「安かろう悪かろう」と言わざるを得ないかもしれません。ここでは、そのような制作者に依頼してしまわないよう、Web制作をフリーランスに依頼する際の注意点を 3 つ紹介いたします。

安い理由には注意が必要なものもある

注意点 1ローカルやデモの開発環境を作らない

既存のWebサイトへの修正を依頼する際などに、ローカル環境やデモ環境などで検証したりせずに、直接本番サイトを修正する制作者には注意が必要です。Webサイトを構成するソースコードは、閉じタグの記号(>)一つないだけで表示が崩れてしまったり、コード末尾のセミコロン(;)がないだけで、サイト全体が表示されなくなってしまったりすることも少なくありません。それゆえ、たとえどんなに軽微な修正でも、一度ローカル環境やテスト環境などで実装して、問題ないことを確認してから本番環境を更新するようなフローをとる必要があります。

デモ環境でチェックしたのち本番環境へ公開

ローカル環境とデモ環境について

ローカル環境とは、外部のサーバにあげることなく、ローカルのPCのみでWebサイトを再現(実現)した開発用の環境を指します。もちろん、サーバサイドの言語を使用する場合などはサーバ上で構築する必要がありますが、ローカル環境の場合は自分のPCの中に仮想のサーバ環境を構築し、そこでWebサイトを立てることなります。ここで新規Webサイトの制作や既存サイトの修正などを行い、その変更をデモ環境や本番環境へ反映するような流れとなります。

一方、デモ環境とは外部サーバに構築した本番環境を再現した環境を指します。可能な限り本番環境に近い環境を構築するので、ローカル環境では見つからなかった問題が見つかるなど、より精度の高いチェックが可能となります。また、クライアントに修正内容や実装内容を確認してもらうための環境という役割を担うことも多く、URLを連携し内容確認をいただいた後に本番環境へ反映するような手順とります(確認用の環境を分ける場合もあります)。

ローカル環境やデモ環境以外にもテスト・検証用の環境など、Web制作では様々な環境を用意することがあります。ですが、最低限、ローカル環境またはデモ環境を構築し、対応に当たるのが一般的と考えられます。それゆえ、これらのいずれも用意せずに、直接本番環境に修正を加えるような対応をする制作者には注意が必要と言えます。

WordPressで構築されたサイトの場合

WordPressで構築されたサイトの場合は、管理画面からソースコードの一部に直接変更を加えることができます。しかし、管理画面から直接ソースコードを修正すると、修正内容に誤りがあった際に、それが本番サーバへ即座に反映されてしまいます。それゆえ、通常は管理画面からソースコードを変更するようなことはせず、それらのファイルをサーバから取得し、テスト環境やデモ環境を整えた上で修正を加えていきます。

注意点 2Sassでのコーディングに対応していない

Sass(サス、サース)とは Syntactically Awesome StyleSheet の略で、CSSを拡張し使いやすくしたスタイルシートを指します(WebサイトではSassで書いたものをCSSへと変換して使用します。このようなスタイルシートをCSSプリプロセッサと言います)。一般的にSassを使わずにCSSを書くと、同じ記述を複数の箇所で指定しなくてはならなかったり、コードが冗長になってしまいがちです。一方、Sassを用いれば共通部分は1つの記述で済み、また、記述内容に応じファイルを分割することで、整頓された管理が可能となります。もちろん、Sassを使うまでもない小規模なCSSのコーディングや、今後CSSへ直接的な変更が見込まれる場合など、Sassが不要な要件もあるかもしれません。しかし、ここで大切なのは、Sassを使うか否か、ではなく、Sassが使えるか否かと言うことです。実際の使用可否は要件次第となりますが、少なくとも2022年現在、Sassが使えない制作者はモダンなコーディングに対応できていない(追いついていない)制作者と言うことができます。それゆえ、フリーランスへご依頼の際は、一度「Sassでのコーディングに対応していますか」と聞いてみるとよいかもしれません。

SassをCSSへと変換しサーバへとアップする

Sass以外のCSSプリプロセッサ

CSSを拡張して便利にするスタイルシートはSassだけではありません。他にもLess(レス)やStylus(スタイラス)、PostCSSなど様々な種類があり、いずれも最終的にはCSSへ変換して使用します。このようなCSSプリプロセッサのいずれかに対応しているならば、おそらくSassでのコーディングも可能な制作者と考えられます。ただし、Webサイトの制作後に別の制作者へ引き継ぐ際や、追加の修正・変更を依頼する場合を考慮すると、実際のコーディングは2022年現在シェア率の高いSassでの実装が最適と言えるかもしません。シェア率の高い技術を用いていれば、同様の技術を有している制作者を見つけやすくなるはずです。

注意点 3Gitによるバージョン管理に対応していない

最後は直接制作物に関わる点ではありませんが、トラブル発生時などには欠かせないソースコードの管理についての内容となります。2022年現在、Web制作で使用するソースやリソースの多くはGit(ギット)と呼ばれるバージョン管理システムで管理されることが一般的です。Gitでソースコードを管理することにより、保存(commit)時点への行き来が可能となり、好きな時点のソースコードへ好きなタイミングで進む/戻ることが可能となります。また変更履歴や変更差分を調べることで、トラブル発生時の迅速な原因特定へと繋がります。もし、Gitのようなバージョン管理システムを使用せず、ただPC上にソースコードを管理していたら、「1ヶ月前の〇〇の修正前のデータに戻してほしい」と言われた際に迅速に対応することが難しいかもしれません(ファイル名末尾に修正前の日付 「_220101」を入れて保存していたとしても、日に何度も修正がある場合や複数のファイルを跨ぐ修正の場合など、やはり管理は煩雑にならざるを得ません)。それゆえ、フリーランスへご依頼の際は、一度「ソースコードはGit等でバージョン管理していただけますか」と聞いてみるとよいかもしれません。

より良いフリーランスのサービスを得るために

フリーランスのお見積もりは確かに制作会社のお見積もりから比べると遥かに格安であることが少なくありません。しかし、それには少なからずの理由があります。もちろん、格安たる理由が制作者・お客様双方にとって都合のよいものであれば「お得なサービス」と言えるはずです。一方、技術力の不足など、サービスの質を落とすがゆえの提供価格である場合には注意が必要です。より安くより高品質のWeb制作を実現するためにも、フリーランスへの依頼の際は本稿で述べた点をチェックポイントをご参考にしていだければ幸いです。

また、よいサービスというのは必ずしも技術力に限ったものではありません。フリーランスは制作のみならず、ヒアリングからディレクションまでをすべて一人で行う場合が一般的です。それゆえ、返信が早いか、コミュニケーションが円滑か、無愛想ではないかなど、より対人的な側面も軽視はできないでしょう。「この人に頼めば自分の要望汲み取り、形にしてくれる」、そう思えるか否かもまた、重要なチェックポイントと言えます。

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